会社設立と注意点 会社設立登記

■ 会社設立を考えた時に

会社設立を考える時に、まず直面することは、個人事業でおこなうかそれとも会社組織(法人化)にするかということです。ここでは会社組織にした場合の主なメリットとデメリットについて考えてみましょう。また法人設立の目的が、社会的信用度を高めるためのものでしたら、会社法の改正によって法人設立が容易になり、以前ほどの外部信用力はないといえます。業務内容や業務実績が重要です。

さらに「社会保険」の問題があります。個人事業の場合は、社員が5名未満の場合は任意加入ですが、法人の場合は強制加入となります。個人事業の場合、事業主は加入ができませんが、法人の場合は加入できます。これをメリットと考えるかデメリットと考えるかは、実際の起業する経営者のご判断に委ねます。

■ 会社設立(法人化)のメリット

◇ 税金に関して

年間の総所得が一定額を超えると、会社組織の方が有利です。個人の場合、所得税と住民税の合計は所得の金額によって15%から50%です。法人の倍は、法人税と地方税の合計で概ね30%~35%です。(個人事業の所得が800万円以上でないとメリットはないでしょう。)

◇ 繰越欠損金(赤字)について

法人の繰越欠損金の繰越控除は7年です。個人の場合は3年です。

◇ 消費税について

資本金が1,000万未満の法人の場合、最大で2年間免除されます。

◇ 経費に関して

個人事業の場合は、個人用の経費なのか事業用に用いたのか不明瞭なため 、必要経費と認められない場合がよくあります。会社組織にすると、個人と会社が経理上も明確に区分されているため、個人事業では認められない経費も、認められることがあります。

◇ 給料と生命保険料について

法人の場合は、役員報酬(給与)の計上が認められます。(役員報酬は経費としてどこまで認められるか参照)また退職金の支給が可能になり、さらには親族への労働の対価としての給与、資産の賃料の計上が可能となります。
 生命保険料等の経費計上が認められます。個人の場合は、最大10万円です。

 

■ 会社設立(法人化)のデメリット

◇ 会社設立費用(外部委託の場合)

一般にご自分で会社の設立登記を行った場合(資本金1000万)、定款の認証や出資金払い込み、登記申請、登記完了確認などで、30万円前後の設立費用がかかります。司法書士、行政書士等に委託した場合には、先の30万円に加えて、一般に10~15万円の設立費用がかかります。高いケースでは、20~30万円という事例も見受けられます。

◇ 税金に関して

法人県民税、法人住民税の均等割り7万円が発生します。これは赤字でも発生しますのでご注意ください。

◇ 経費について

交際費の一部が経費になりません。支払額の1割が経費から除外されます。交際接待費は会議費、福利厚生費との併用である程度は分散できますが、詳細は税理士にご相談ください。

事務費用について

個人事業以上に帳簿等の整備が必要となるため、書類の増加による事務的コストは増えます。場合によっては、パソコンや会計ソフトの導入を考えた方が良い場合もあるでしょう。

■ 会社設立時における注意点

会社設立におけるメリットで、消費税が最大2年間免除されますが、これは資本金が1,000万円未満の場合です。資本金が1,000万円ですと、設立事業年度から消費税課税事業者になりますのでご注意ください。

法人の欠損金の繰越は7年ですが、これは青色申告の場合で、白色申告は繰越が出来ません。新規設立の場合、会社設立後3ヶ月以内又は、最初の事業年度終了の日のどちらか早い日の前日までに青色申告承認申請書を管轄税務署に提出する必要があります。

役員賞与を損金算入する場合には、事前に「事前確定届出給与に関する届出」を所轄の税務署に提出しないと損金算入が認められませんのでご注意ください。「事前確定届出給与に関する届出」は毎年提出します。