法人課税関係 平成19年度主要税制改正

■ 特殊支配同族会社規制

実質的な一人会社(特殊支配同族会社)のオーナー役員への役員給与の一部を損金不算入とする制度について、適用除外基準である「前三年基準所得金額の平均額」が、現行の800万以下から1,600万以下に引き上げられます。

<適用期日> 平成19年4月1日以後開始する事業年度から適用されます。

■ 減価償却制度

1.残存価額・償却可能限度額の廃止・撤廃し250%定率法を導入

 対象 平成19年4月1日以後の新規取得資産
 内容  取得価額の95%までとされている償却可能限度額と取得価額の10%とされている残存価額を廃止し、耐用年数経過時に1円(備忘価額)まで償却可能とし、250%定率法を導入。平成19年3月31日以前に取得した既存資産については、償却可能限度額まで償却した後、5年間で1円まで均等償却が可能となります。

2.250%定率法とは

償却方法に定額法を用いる場合には、償却率を「1/耐用年数」で求め、定率法を用いる場合は、定額法の償却率を2.5倍(250%)した数を償却率として減価償却費を計算します。

<適用期日> 平成19年4月1日以後開始する事業年度から適用されます。

3.法定耐用年数の見直し

  1.フラットパネルディスプレイ製造設備; 10年→5年
  2.フラットパネル用フィルム材料製造設備; 10年→5年
  3.半導体用フォトレジスト製造設備; 8年→5年

■ 同族会社の留保金課税制度

特定同族会社(1株主グループの持株割合等が50%を超える会社)の保留金課税の対象から、資本金の額が1億円以下の会社が除外されます。

<適用期日>  平成19年4月1日以後開始する事業年度から適用

内容 課税留保金額=所得―(配当+法人税等)-留保控除
課税留保金額 3,000万以下の部分 10%
    〃    1億円以下の部分    15%
    〃    1億円超の部分     20%
留保控除 1.所得基準: 所得等×40%(中小法人は所得等×50%)
2.定額基準: 2000万円
3.積立金基準: 資本金×25%-利益積立金
4.自己資本基準: 自己資本比率30%到達までの額(中小法人のみ)
     ※ 1~4の最も多い額を選択します。

組織再編税制

会社法における合併等対価の柔軟化(平成19年5月施工)により、親法人の株式を交付する合併(三角合併)が可能となります。基本的には現行の組織再編税制の枠内で対応することとし、合併等においてその消滅会社の株主に対して合併会社の100%親会社の株式のみを交付する場合は、その株主に生じる譲渡益に対する課税を繰り延べるなどの措置が講じられました。

<適用期日> 平成19年5月1日以後に行われる合併等について適用されます

三角合併図

リース取引関連税制

平成20年4月1日以後の「所有権移転外ファイナンスリース取引」を売買とみなした上で、借手の減価償却の方法についての規定を整備する等、所要の措置を講じます。

◆ 所有権移転外ファイナンスリース取引

リース期間の途中において、自由解約が認められないことを主な特徴とする「ファイナンスリース取引」のうち、リース期間終了後にリース物件を貸し手側に返還する必要のある取引をいいます。

◆ 借り手側の処理

リース期間を償却期間とし残存価額をゼロとする定額法によって償却する「リース期間定額法」を採用します。リース資産として計上した総額を単純にリース期間の年数で割って、1年あたりの償却費を求め、計上します。

◆ 貸し手側の処理

リース料の総額からリース物件の原価等を差し引いた「リース利益額」から、実質的に受取利息の金額を利息法によって、収益計上します。