■ 特殊支配同族会社の役員給与の損金不算入制度の廃止
特殊支配同族会社の役員給与の損金不算入制度(いわゆる「一人オーナー会社課税」)が、廃止されました。
[適用時期]
*平成22年4月1日以後に終了する事業年度から適用されません。
■ グループ法人税制の創設
グループ内(100%資本関係のある国内会社間)の取引について、円滑な資産移転ができるように税制が整備されます。このグループには株主が個人の場合を含み、オーナーを中心とする同族グループも対象となります。
但し、取引ごとに対象者が決められているために、制度の内容と併せて、対象者を確認する必要があります。
1.グループ法人間の譲渡
100%グループ内の法人間において、固定資産や土地、有価証券、金銭債権、繰延資産(売買目的有価証券、帳簿価額1,000万円に満たない資産を除く)の移転による譲渡損益を認識しないこととし、その資産がグループ外に移転等するときまで、損益の計上が繰り延べられます。
2. グループ法人間の寄付
100%グループ内の法人間の寄付金について、「支払い」、「受取り」のいずれの側においても、損益に不算入とされます。寄付金を支出した法人においては、全額が損金不算入となり、寄付金を受け取った法人においては、全額が益金不算入とされます
3. グループ内法人からの現物出資
100%グループ内の法人からの現物分割(みなし配当を含む)について、譲渡損益の計上が繰り延べられます。この場合、源泉徴収等を行わないこととされます。
4. グループ内法人からの受取配当
100%グループ内の法人からの受取配当についてはこれまで、負債利子に係る部分は益金不算入額から控除されていましたが、負債利子控除されないこととなりました。
[適用時期]
1~3の改正は、平成22年10月1日から適用されます。なお、4の改正は、平成22年4月1日以後に開始する事業年度から適用されます。
■ 子会社の中小特例不適用
大法人の100%子法人は、資本金の額が5億円以上の法人(大法人)又は相互会社等の100%子会社(資本金1億円以下の中小企業)については、以下の中小企業向け特例措置について適用されないこととなりました。
1.交際費の損金算入の特例
2.軽減税率
3.特定同族会社の特別税率(留保金課税)の不適用
4.貸倒引当金の法定繰入率
5.欠損金の繰戻しによる還付制度
[適用時期]
*平成22年4月1日から開始する事業年度から適用されます。ただし、資本金等の判定は、事業年度末で行われます。
■ 清算所得課税の廃止
法人の清算時に適用される課税制度が改正されて、「清算所得課税」が廃止され、通常の所得課税が適用されることになりました。また、法人が解散した際に、残余財産がないと見込まれるときは、青色欠損金額等以外の欠損金額(期限切れ欠損金)が損金の額に算入されます。
[適用時期]
*平成22年10月1日以後に解散が行われる場合について適用されます。
■ 仕入控除税額の調整措置の見直し(消費税)
消費税の仕入控除税額の調整措置について、以下の見直しが行われました。
(1)事業者免税点制度の適用の見直し
次の期間中に100万円以上の調整対象固定資産を取得した場合には、その取得があった課税期間を含む3年間は、事業者免税点制度が適用されず、課税売上が1,000万円以下でも、免税事業者になることができません。
① 課税事業者を選択することにより事業者免税点制度の適用を受けないこととした事業者のその選択強制適用期間
② 資本金1,000万円以上の新設法人における設立当初の基準期間がない事業年度
(2)簡易課税制度の適用の見直し
(1)により、事業者免税点制度を適用しないこととされた課税期間については、簡易課税制度の適用が受けられないこととなります。
[適用時期]
(1)①の改正は、平成22年4月1日に課税事業者選択届出書を提出した同日以後開始する課税期間から適用され、②の場合は、同日以後設立された法人に適用されます。


