機関設計について 新会社法

■ 設立手続きの簡素化

類似商号調査や会社の目的相談、払込金保管証明書の不要など、株式会社の設立手続きが簡素化されました。加えて最低資本金制度の廃止や役員の員数の緩和など、従来に比べ容易に会社の設立が可能になりました。

◇ 類似商号禁止規定の廃止

同一市町村において同一の営業目的で同一または類似した商号は登記出来ないという規制が廃止されました。但し、同一住所にすでに登記されている他の会社の同一商号は、営業目的に関わらず、登記することはできません。これにより法務局への事前の類似商号調査や会社の目的相談の手続きは必要なくなりました。(ですが、ご自分で会社設立登記を行う方は、事前に最寄の法務局で相談を受けながら定款の作成などを行うと非常に楽です。)

◇ 最低資本金制度の廃止

旧商法では株式会社は1,000万円、有限会社は300万円と最低資本金が規定されていました。しかし新会社法により、この最低資本金の縛りが撤廃となりました。また、確認会社も解散事由を廃止する定款変更の手続きをすれば、そのまま存続することが可能となっています。

◇ 役員の人数

旧商法では株式会社では、取締役は3名以上で取締役会と監査役の設置が必要でしたが、会社法では、株式譲渡制限会社の場合は取締役1名だけでも会社設立が可能となっています。これにより、既存の有限会社も株式会社への組織変更が容易になります。

◇ 払込金保管証明書が不要

これまで会社設立登記に際して必要であった払込金保管証明が、発起設立については不要となりました。この場合払込証明は、払込取扱機関の残高証明でよいことになりました。

■ 現物出資等の手続きと公告方法

◇ 現物出資等の手続きの簡素化

現物出資により会社を設立する場合には、その現物出資の金額が、資本の5分の1を超える、または500万円以上の場合には、裁判所の選任した検査役の調査を受けることが必要でしたが、資本の5分の1の規制がなくなり総額500万円以下の時は検査役の調査は不要となり、小規模会社の現物出資が容易になりました。

 現物出資は、譲渡可能なもので、貸借対照表に資産として計上できるものです。自動車やパソコン、商品、土地、マンションなどのほかに、有価証券や知的財産権、のれんなども認められます。著作権、商標権、特許権、営業上のノウハウなどがこれにあたります。

** この現物出資を利用すると、現金の代わりに現物出資した自動車や商品、パソコンなどの査定金額が資本金となります。



◇ 公告方法の定款への記載は不要

これまでの株式会社の公告方法は定款の絶対的記載事項でした。会社法はこれが任意的記載事項に変わりました。記載がない場合の公告方法は「官報」になります。